どうも!クリよりウニが好きな元自衛官・ひだりゅー(@dakahi3776)です。
今回紹介する85番札所「八栗寺(やくりじ)」は、とても個性的かつカッコいい五剣山の麓に建つお寺であります。
地元の人からは「八栗の聖天さん」として愛されており、特に正月は多くの参拝者で賑わうんですって!
(参拝した日:2015年11月4日)
目次
八栗寺の歴史
平安時代の天長6年(829年)、唐より帰国した弘法大師が天から降り注いだ5つの剣を埋めて霊場としたと伝えられています。
「八栗寺」という寺名の由来は二つの説があります。
1)寺の背後にそびえ立つ五剣山の頂上からは、讃岐、阿波、備前など八国が見渡すことができたので、もともと「八国寺」と呼ばれており、これが訛って「八栗寺」となった説。
2)大師が唐へ留学する前に五剣山に登り、仏教を学ぶ念願が叶うかどうかを試すために8個の焼き栗を埋めました。
無事帰国し、再び訪れると芽の出るはずない焼き栗が芽吹いていたため、「八栗寺」と名付けられた説。
戦国時代に入り、長宗我部元親による八栗攻略の兵火により八栗寺は全焼の憂き目に合います。
しかし、江戸時代に無辺上人が本堂、さらに高松藩主松平頼重が現在の本堂を再興。
1931年(昭和6年)には、ロープウェイ「八栗ケーブル」が開通し、より参拝しやすい身近な存在となりました。
五剣山について
↓八栗新道から眺める「五剣山」。標高375m。
伝説によると、大師がこの山に登り求聞寺法を修めた時に、五振りの剣が天振り注ぎ、山の鎮守蔵王権現が現れました。
そして、この地が霊地であることを告げたので、大師は空から降ってきた剣を山中に埋め、五剣山と名付けたと伝わっています。
五剣山は、その名の通り元々5つの峰があったのですが、江戸時代の宝永3年(1706)に大地震を遭い、東の一嶺が中腹より崩壊し、現在の姿になりました。
八栗ケーブル
概要
八栗寺へ参拝するには
・遊歩道
・車道
・ケーブルカー
の3つの道のりがあります。
そのうちの一つ、八栗寺と山の麓を結ぶ「八栗ケーブル」は、1931年(昭和6年)に誕生したのですが、第二次世界大戦時の資材不足により、休止となりました。
戦後になった1964年(昭和39年)に営業再開となってからは、参拝者を運び続けています。
料金表
【料金表(個人)】
往復 | 上り | 下り | |
大人(中学生以上) | 930円 | 560円 | 下り 460円 |
子供 | 460円 | 280円 | 下り 230円 |
【団体料金(一人あたり)】
往復 | 上り | 下り | |
25人以上 | 810円 | 500円 | 410円 |
100人以上 | 710円 | 450円 | 370円 |
300人以上 | 610円 | 390円 | 320円 |
境内の施設
お迎え大師と讃岐平野の絶景
徒歩で参拝した場合、境内入口で「お迎え大師」像とその背後に広がる讃岐平野の景色を見ることが出来ます。
大師堂の大師像木像を石像化したもので、修行時代の空海が喉を潤したと伝えられる水辺に建つ水大師にちなんで名付けられたそうです。
大師像が眺める方向が八栗寺と五剣山となっています。
こちらが「お迎え大師」から眺める讃岐平野の夕暮れ。
参拝の際は、ぜひこの絶景を楽しんでみて下さい。
山門
二天門。
山門の前方には石で出来た立派な鳥居が建っていました。
もしかしたら、神仏習合の名残なのかもしれませんね。
本堂|五剣山をバックに
山門をくぐった正面に八栗寺本堂は建っていました。
戦国時代に一度全焼しており、現在の建物は江戸時代に高松藩主が再建したもの。
毎年、正月三が日、本尊と脇仏不動明王と愛染明王が開帳されます。
聖天堂|八栗の聖天さん
本堂と納経所の間に建つ堂宇。
木喰以空上人が東福門院から賜った歓喜天が祀られています。
商売繁盛や学業成就、縁結びにご利益があると言われおり、地元では「八栗の聖天さん」として親しまれているのだとか。
大師堂|お迎え大師像のモデル
山門側からだと本堂右手に伸びる参道を真っ直ぐに進んだ先。
ケーブルカーだと参道を左に曲がり本堂方向へ進んでいくと大師堂に辿り着きます。
上で紹介した「お迎え大師像」は、ここの大師像がモデルとなっています。
鐘楼
江戸時代、寛政3年(1791)建立。
「わたつみの そこゆくうをの ひれにさへ ひひけこのかね のりのみために」
鐘楼堂に歌人で書家でもあった会津八一(あいづやいち・秋草道人)の作歌揮毫の歌銘のある梵鐘があります。
八栗寺へのアクセス
〒761-0121
香川県高松市牟礼町牟礼3416
その他情報
寺名 | 五剣山 観自在院 八栗寺 |
宗派 | 真言宗大覚寺派 |
本尊 | 聖観世音菩薩 |
創建 | 天長6年(829) |
開祖 | 弘法大師 |
真言 | おん あろりきゃ そわか |
ご詠歌 | 煩悩を 胸の智火にて やくりをば 修行者ならで 誰か知るべき |
駐車場 | 普通車 250台、マイクロバス10台 大型車10台 午前7時〜午後6時・無料 八栗新道(県道145号線)の寺側に民間駐車場あるが・・、正月期間は関係車以外通行止め。 |
宿坊 | なし |
前後の札所
84 屋島寺 -- (5.4km)-- 85 八栗寺 -- (6.5km)-- 86 志度寺
by.ひだりゅー@元自衛官
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