どうも、元自衛官ひだりゅー(@dakahi3776)です。
さて、いよいよ長かった菩提の道場こと伊予の国の霊場もここ65番札所「三角寺(さんかくじ)」で最後となります。
標高約430m、急傾斜の坂を登った先には小林一茶も驚嘆した山桜の絶景が広がります。
(参拝した日:2015年10月24日)
目次
三角寺の歴史
縁起では、天平年間(730年~749年)、聖武天皇の勅願によって、行基が弥勒の浄土を模して具現するために開創したと伝えらています。
その後、弘仁6年(815年)に弘法大師が訪れ、本尊である十一面観音像、及び不動明王像を彫り、三角形の護摩壇を築いて21日間、国家の安泰と万民の福祉を祈念して「降伏護摩の秘法」を修法したとされています。
この護摩壇の跡が庫裡と薬師堂の間にある「三角の池」の中の島として現存しており、寺院名の由来ともなっています。
嵯峨天皇(在位809〜823年)が本尊を深く信仰し、寺領300町歩(約3000石)を下賜し、往時は12坊を持ち、七堂伽藍を備えて寺運は隆盛だったと伝えられます。
が、天正9年(1581年)の長宗我部元親軍の兵火で本尊以外を焼失してしまいます。
現在の建物は、江戸後期の嘉永2年(1849年)に再建されたものです。
境内の施設
山門|鐘楼付きの仁王門
三角寺駐車場から伸びる73段の階段を登った先には、四国霊場では珍しい鐘楼を兼ねた山門が建てられていました。
この階段も中々急ですが、三角寺へ行くための車道の傾斜も中々にキツイので車遍路の方も油断せずに安全運転を心がけましょう。
歩き遍路さんは、急坂の車道を歩いて参拝するよりかは、戸川公園からの未舗装遍路道を進むのが良いそうです。
本堂|安産子安の観音さん
本尊・十一面観世音菩薩は、「安産子安子宝の観音様」として信仰されています。
妊婦がお寺から授かった「杓子(しゃくし)」を出産の際に床下に置くと安産のご利益があるといわれており、出産後は新しい杓子をもってお礼参りをする習慣があるそうです。
なんだか、34番札所の種間寺の底抜け柄杓(ひしゃく)を思い出しますね~
また、子宝に恵まれない場合は「しゃもじ」を授かって、家でそれを使って夫婦仲良く食事をすると子宝に恵まれるともいわれています。
大師堂|高さ7mの延命地蔵菩薩立像
大師堂は本堂手前の右の丘に建っています。
大師堂の横には、昭和52年に再建された高さ7mの延命地蔵菩薩立像が参拝者らを優しく出迎えていました。
薬師堂
ここの薬師堂は、疣(いぼ)や魚の目が治るご利益があるといわれています。
疣は松かさのようにぽろりと落ち、魚の目には蛸の絵を描いた絵馬を奉納して祈ると、その蛸の吸盤が魚の目を取るという言い伝えが残されています。
三角の池|寺名の由来となった護摩壇跡
弘法大師ががこの地を訪れた際に、三角の護摩壇を築いて21日間、国家の安泰と万民の福祉を祈念して「降伏護摩の秘法」を修法しました。
この護摩壇の跡が庫裡と薬師堂の間にある「三角の池」の中の島として現存しています。
現在では、護摩壇の代わりに七福神の女神である弁財天が祀られている小さな堂が建っています。
俳人・小林一茶も訪れた桜の名勝
出典:Wikipedia
「これでこそ 登りかひあり 山桜」
江戸時代の俳人・小林一茶が寛政7年(1795年)に訪れた際に詠まれた俳句であります。
三角寺は、春になると樹齢3、400年の山桜が境内に咲き乱れる名所としても知られています。
春のお遍路さんは大変な山登りのあとに美しい桜で気分をリフレッシュして、讃岐の国へレッツゴー!
おまけ|〇〇は関係ないやろ!?
三角寺の駐車場に貼ってあったこのポスターを見て頂きたい↓
なんでや!阪神関係ないやろ!
と、反応してしまったあなたは、立派な「なんj民」です(草不可避)
三角寺へのアクセス
〒799-0124
愛媛県四国中央市金田町三角寺甲75
その他情報
寺名 | 由霊山 慈尊院 三角寺 |
宗派 | 高野山真言宗 |
本尊 | 十一面観世音菩薩 |
創建 | 天平年間(729〜749年) |
開祖 | 行基 |
真言 | おん まか きゃろにきゃ そわか |
ご詠歌 | おそろしや 三つの角にも 入るならば 心をまろく 慈悲を念ぜよ |
駐車場 | 民営の駐車場 普通40台(200円) マイクロバス(500円) 大型(500円と1,000円) |
宿坊 | なし |
電話 | 0896-56-3065 |
前後の札所
64 前神寺 -- (45.2km)-- 65 三角寺 -- (18.1km)-- 66 雲辺寺
by.ひだりゅー
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