どうも、ひだりゅー(@dakahi3776)です。
今回紹介する54番札所「延命寺(えんめいじ)」は、多くの火災から難を逃れた本尊「火伏せ不動尊」が安置される霊場です。
その他にも今治城取り壊しの際に譲り受けた山門などが見どころであります。
(参拝した日:2015年10月21日)
延命寺の歴史
縁起によると、養老四年(720年)に聖武天皇の勅願により、行基が来島海峡を一望する近見山に不動明王像を刻んで堂宇を建立して開基しました。
嵯峨天皇の勅願により、弘仁年間(810年〜824年)に弘法大師が堂字を再興、「不動院・圓明寺」と名づけ、信仰と学問の中心道場にしました。
この「圓明寺」の寺名は、明治維新まで続きましたが、同じ寺名の五十三番・圓明寺(松山市)との間違いが多く、江戸時代から俗称としてきた「延命寺」に改められます。
かつては現在地の北の近見山にあって、山頂一帯に七堂伽藍の甍を連ねて、谷々には100坊を数えていたほどの勢力を持っていたと伝えられています。
鎌倉時代の文永5年(1268)、深く後宇多天皇の尊崇を受け、生前に国師の号を賜った華厳宗の学僧・凝然が寺の西谷の坊に籠り、初学者の仏教入門書といわれる「八宗綱要」を著したことは有名であります。
しかし、再三戦火に焼かれて境内を移転し、享保12年(1727年)に難を免れた本尊とともに現在地の近見山麓へ移転しました。
境内の施設
2つの山門|今治城から譲り受けた仁王門
延命寺には2つの山門があります。
まずは最初の山門↓
境内から少し離れた場所に建てられています。
続いて二つ目の山門↓
境内入口に建てられたこの総欅造りの山門は、明治初期の今治城取り壊しの際に城門の一つを譲り受けたもの。
ここを四季折々の花が咲く境内へ。
特に馬酔木(アセビ)は春の彼岸ごろから可憐な白い花をつけ、4月中旬頃まで楽しめるとのことです。
仮本堂|改修中のため、本尊移動中...
私が参拝した2015年10月、延命寺本堂が改修中で、本尊は仮安置所に移動していました。
本尊が本堂に居ないのは、第22番札所「平等寺」以来の珍しい出来事ですねw
さて、延命寺の本尊は宝冠をかぶった珍しい不動明王像で、再三の火災から逃れていることから「火伏せ不動尊」と呼ばれています。
ちびまる子ちゃんの永沢君はぜひ参拝するべきだろう。
大師堂
延命寺の大師堂は、山門から入って、納経所を通り過ぎた左奥に位置します。
大師像を拝顔できます。
延命寺へのアクセス
〒794-0081
愛媛県今治市阿方甲636
その他情報
寺名 | 近見山 宝鐘院 延命寺 |
宗派 | 真言宗豊山派 |
本尊 | 不動明王 |
創建 | 養老4年(720) |
開祖 | 行基 |
真言 | のうまく さんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ そわたや うん たらた かんまん |
ご詠歌 | くもりなき 鏡の縁と ながむれば 残さず影を うつすものかな |
駐車場 | 普通車 30台(冥加料 100円) マイクロバス・大型車合せて 6台(冥加料 500円) |
宿坊 | なし |
電話 | 0898-22-5696 |
HP | 延命寺|今治市│四国八十八ヶ所霊場 |
前後の札所
53 圓明寺 -- (34.4km)-- 54 延命寺 -- (3.4km)-- 55 南光坊
by.ひだりゅー
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