どうも、旅人ひだりゅー(@dakahi3776)です。
47番札所八坂寺(やさかじ)本堂には、万躰阿弥陀仏なる地下室があり、ここには全国の信者から奉納された阿弥陀尊が約8,000体が祀られています。
他の霊場でも似たような景色を見ることは出来ますが、1番から順打ちしていた僕にとっては初めての光景であり、とても感動したのを覚えています。
他にも閻魔様の裁きを疑似体験できる「閻魔堂」や修験道の流れを汲む「いやさか不動尊」など見どころがいっぱいある霊場となっています。
(参拝した日:2015年10月18日)
目次
八坂寺の歴史・由縁
修験道の開祖・役行者小角より開基され、飛鳥時代の大宝元年(701年)に文武天皇の勅願を受けて、伊予の国司・越智玉興が堂宇を建立したといいます。
寺は山の中腹にあり、8ヶ所の坂道を切り開いて創建したことから寺名になったといわれています。
同時にますます栄える「いやさか(八坂)」にも由来するそうです。
が、繁栄の願いを込められたネーミングとは裏腹に、寺は荒廃してしまいます。
弘法大師が訪れたのは、そんな弘仁6年(815年)のことで、荒れ果てた八坂寺を再興して霊場と定めたそうです。
その後、紀州から熊野権現や十二社権現を奉祀して修験道の根本道場となり、境内に12坊、48の末寺と隆盛を極め、多くの僧兵を抱える大寺となりました。
ですが、天正年間(1573年~1592年)の兵火によって焼失したのが皮切りとなり、寺の規模は縮小の一途を辿った末、現在の境内となりました。
境内の施設
山門
屋根付き橋のようになった単層小型の門で、天井には絵が描かれています。
他の札所のものと比べると小さくて可愛らしいですね。
本堂|石段の救いの手
本尊の阿弥陀如来坐像は、鎌倉時代後期に浄土教の論理的な基礎を築いた恵心僧都源信(942〜1017年)の作と伝えられています。
秘仏とされており開帳は50年に1度、次回の開帳は2034年です。
この本堂にあがる石段の下から10段目の左側に「救いの手」なる有り難いものがあります。
これはお遍路さんが石段の上から転げ落ちた時に付いた「手跡」で、その時に怪我がなかったことから「九難を去る救いの手」とされ、足や目の病に効験ある話が現代に伝わります。
万躰阿弥陀仏|その数に圧倒されること間違い無し!
本堂の地下にある、全国の信者から奉納された砥部焼の仏像が約8,000体祀られている部屋。
あなたがここに訪れたら、きっとたくさんの仏像の存在感に圧倒されると思うので、個人的に八坂寺参拝の際にはぜひ訪れて欲しい場所です。
本堂左右に入口があり、うち一つは閻魔堂の極楽の道の横においでおいでよとぽっかり口を空けていました。
なお、8000体なのに万体と名乗っていることについては突っ込んではいけない・・・はず。
大師堂
本堂正面から見て左手、後述する閻魔堂の横に建てられています。
正面に置かれている五鈷杵に触れる事で、御手綱を通して大師像と触れ合うことが可能で、これによりお大師様と更に深いご縁で結ばれるそうです。
閻魔堂|極楽か地獄か選べ!
本堂と大師堂の間に閻魔堂がちょこんと建っています。
閻魔堂を挟む形で「極楽の途」と「地獄の途」があり、それぞれの様子が壁に描かれています。
では、実際に通ってみましょう!
まずは「極楽の途」から。
写真ではわかりませんが、壁には極楽浄土の美しい絵が描かれており、床は滑らかな丸石が敷き詰められていました。
とっても歩きやすい良い道でしたねぇ~
次、地獄↓
金メダリスト・裸足のアベベですら恐れ戦くであろう、殺人的に切り立った石が床に固定されていました。
「この上を全力疾走しろ」と閻魔様に言われたら最後、僕は恐怖のあまりマルマルモリモリ脱糞してしまうに違いありません。
壁にはちびっ子が見たら間違いなく一生モノのトラウマになるであろう地獄絵図が描かれていました。
どうでもいいけど、写真上の赤鬼の顔が、やきうのお兄ちゃんに見えて草不可避。
なお、記事上では逆の順番になっているのですが、地獄から入って極楽から出ると極楽浄土へ行けると言われています。
いやさか不動尊(不動明王像)|年に一度の「火渡り修行」
平成17年(2005年)、駐車場横に建てられた大きな石像。
建立以来、いやさか不動尊が見守る形で毎年4月29日、「柴燈護摩(さいとうごま)火渡り修行」が開催されています。
これは、心を静めて1つの事に集中し、身体から智慧の炎を生じる不動明王と一体となることを目的とした修験道の流れを汲む修行法です。
おまけ|八坂寺で発見した可愛い動物達
最後におまけとして、八坂寺で見つけた可愛い動物画像を紹介していきます。
まずは、本堂手前の石段の手すりに繋がれていた小型犬。
この伏せのポーズが僕の雄心(ウィルトゥース)を刺激します。
ちなみにこの子はマルチーズなのでしょうか・・・?犬博士、回答求む!
次に境内で寝そべる猫。
とても人馴れしており、僕が近づいても逃げるどころか悠々と毛づくろいを始めていました。
八坂寺は猫の数がやたら多く、この子以外にも2,3匹写真に収めることが出来ました。
いやぁ~眼福眼福w
八坂寺へのアクセス
〒791-1133
愛媛県松山市浄瑠璃町八坂773
その他情報
寺名 | 熊野山 妙見院 八坂寺 |
宗派 | 真言宗醍醐派 |
本尊 | 阿弥陀如来 |
創建 | 大宝元年(701年) |
開祖 | 役行者小角 |
真言 | おん あみりた ていせい からうん |
ご詠歌 | 花を見て 歌読む人は 八坂寺 三仏じょうの 縁とこそ聞け |
駐車場 | 普通50台・終日・無料 |
宿坊 | なし |
電話 | 089-963-0271 |
前後の札所
46 浄瑠璃寺 -- (0.9km)-- 47 八坂寺 -- (4.4km)-- 48 西林寺
by.ひだりゅー
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