どうも、ひだりゅーです。
地元民から「西寺」として親しまれている金剛頂寺は、88ヶ所の中でも独特の施設が多いのが特徴的であります。
具体例を挙げると、
・日本唯一のレアアイテムを保持する霊宝殿
・魔物を震え上がらせる大型巨人の草鞋
・伝説に則り、本堂に背を向ける本堂
・民衆の飢えを救った一粒一万の釜
・札所内でトップクラスの環境を提供する宿坊
などなどですね。
さてさて、今回の記事ではそんな金剛頂寺をちょっぴりジョークを交えながら紹介していきたいかと思います。
(参拝した日→2015年10月8日)
目次
金剛頂寺の概要・歴史
西寺こと金剛頂寺は、標高200メートルの三角山の頂き近くに建っている。
平安時代初期である大同2年(807年)、平城天皇の勅命を受けた弘法大師によって創建。
住職は第十代まで勅命によって選ばれており、寺領は現在の室戸市全域にわたるほど栄えた。
鎌倉時代になると体制から逃れた人々をすべて受け入れる無縁所となる。
いつしか金剛頂寺は「西寺乞食(にしでらこつじ)」と呼ばれ、侵すことのできない聖域として存在した。
戦国時代に入ると次第に衰退、文明11年(1479年)の大火で多く建物を焼失し、もはや廃寺寸前まで追い詰められるものの、江戸時代に入り、土佐藩主山内家の祈願所とされ、復興の一途を辿っていく。
明治32年(1899年)再び大火に見舞われたものの、西寺を愛する檀家、信徒の寄進により再建され、21世紀の現代、四国遍路第26番札所として多くのお遍路さんを迎え入れている。
境内の施設
厄坂
山門前に立ちはだかる厄坂。
階段前の錫杖がお遍路っぽくていいですね~
22番札所「平等寺」のページにて紹介しましたが、数え厄年の人は、階段を上りながら一段登るごとに一円玉を1つずつ置いていく習わしがあります。
現在では厄年に係わらず、自分の年の分の1円玉を置いていく人もけっこういるんですって。
どうせなら1万円札にすればいいのに(ゲス顔)
仁王門(山門)
33段の女坂、42段の男坂。そして、61段の厄除坂の石段を上がると仁王門があります。
いい感じに古びた外観も良いのですが、それよりもビックリしてしまうのがこちら↓
で、デカすぎる!?
おそらくは3mはあろうかというこの大草鞋、魔物を退散させる効果があるそうです。
余談ではありますが、成人であれば「身長÷6.7(端数切り上げ)」が、平均的な足のサイズになります。
つまり、この草履の持ち主の足のサイズを3mと仮定するならば、身長は脅威の20.1m!
これは7階のビルに相当し、あの機動戦士ガンダム(18m)よりも巨大なのです。
出典:GUNDAM.INFO
そんな化けモンの靴見かけたら、そりゃ魔物も逃げますわww
本堂
昭和57年(1982年)、京都の神護寺に残されていた資料をもとに再建されました。
本尊・薬師如来は厨子の中に祀られており秘仏となっています。
御開帳は、大晦日より初薬師の法要がある1月8日まで。
御影堂(大師堂)
なぜか本堂に背を向けるように建てられている大師堂。
その理由は弘法大師伝説の1つ「天狗問答」の中にあります。
ある日、弘法大師の眼前に赤や緑の肌の魔物や鳥の姿をした天狗たちが現れ、修行を妨げようとしていました。
よっぽど妨害工作がうざかったのか、仏の心を持つ大師でさえも激おこ。
結界を張り、お前たちは近づくなと喝破すると、その気迫に怯えた化物たちは、足摺岬に逃げていきました。
以来、大師堂は足摺岬の方角を正面に建立され、いまでも魔物や天狗を押さえ込んでいるのです。
なお、その魔物達のせいなのか足摺岬は全国屈指の自殺スポットとなった模様。
金剛頂寺霊宝殿
正倉院を思わせる形状を持った霊宝殿には、国指定重要文化財7点をはじめとした、平安朝古器、仏具、仏画、古文書など50点あまりの寺宝を後世に伝えるため、厳重に保管されています。
収蔵する重要文化財は、木造阿弥陀如来坐像、板彫真言八祖像、銅造観音菩薩立像、金銅密教法具、金銅旅壇具、銅鐘、金剛頂経。
この中でも「金銅旅壇具」は、平安時代の旅壇具としては日本唯一の貴重なものであります。
一粒万倍の釜
大師が炊いた米が一万倍に増え、人々を飢えから救ったというキリストやサイババもビックリな伝説。
がん封じの椿御霊木
その名の通り、撫でると癌封じなるといわれる霊木。
喫煙者の諸君!肺ガンで死なないためにも全力でナデナデしましょう!
鯨供養塔
室戸で盛んだった捕鯨によって捕えられた鯨達の供養塔。
クジラの供養塔は、全国でも珍しいので一見の価値はあるかと思います。
8000頭とは結構な数だなぁ・・・
弁財天堂
写真は工事中のもの。
平成27年(2015年)12月23日に落成しました。
四国遍路でもトップクラスの宿坊
金剛頂寺には定員100名の宿坊があり、道中の噂では札所宿坊の中でトップレベルの環境とサービスの良さらしいとのこと。
実際にトリップアドバイザーや個人サイトなどでも概ね好評価を得ていました。
写真で見る個室もまるで旅館みたいな感じ。
が、更に調べてみると逆の意見も発見しました。むふぅ・・・
サービスが良いと言っても、あくまでも宿坊の中ではの話なので、リゾート地の一流ホテルの様なものは期待しない方が良いかと個人的には思います。
金剛頂寺へのアクセス
〒781-7108
高知県室戸市元乙523
その他情報
寺名 | 龍頭山 光明院 金剛頂寺 |
宗派 | 真言宗豊山派 |
本尊 | 薬師如来 |
創建 | 大同2年(807) |
開祖 | 弘法大師 |
真言 | おん ころころ せんだり まとうぎ そわか |
ご詠歌 | 往生に 望みをかける 極楽は 月のかたむく 西寺のそら |
駐車場 | 普通20台( 200円) マイクロバス3台( 400円) 大型3台(1,000円) 各午前7時〜午後5時 |
宿坊 | あり(100人) |
電話 | 0887-23-0026 |
HP | http://kongochoji.jp/ |
前後の札所
25 津照寺 -- (3.8km)-- 26 金剛頂寺 -- (27.5km)-- 27 神峯寺
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