どうも、ひだりゅーです。
今回紹介する第2番札所「極楽寺(ごくらくじ)」は、安産祈願や子授祈願のお寺として親しまれています。
他にも、大師が手植えしたとされる樹齢1200年の長命杉などが見どころですね。
(参拝日時:2015年10月4日)
目次
極楽寺の概要
歴史
寺伝によれば奈良時代、行基の開基という。
弘仁6年(815)、42歳の弘法大師がこの地で三七日間『阿弥陀経』を読誦し、修法された。
その結願の日に阿弥陀如来が出現したので、大師はその姿を彫造して本尊とされた。
画像:銅造阿弥陀如来坐像(高徳院・鎌倉大仏)
この阿弥陀如来像の後光は遠く鳴門の長原沖まで達したという。
漁民たちは漁の妨げになるとして、本堂の前に人工の小山を築いて光を遮ったという故事から、「日照山」と号した。
安産祈願・子授祈願の寺
出典:Pixabayの無料画像
大師が「阿弥陀経」を読誦された折、 流産ばかりする夫人に加持祈祷したところ、即座に子宝に恵まれた。
夫人はそのお礼にと木彫りの大師像を奉納した。
以後、極楽寺は安産祈願・子授祈願の本坊として、女性を中心に多大な信者を集めたという。
境内の主要施設
案内図
山門(仁王門)
古い仁王門が取り壊されて、現在の新しい仁王門が建設されたのは、昭和48年9月秋のこと。
仁王門の左右両脇に安置される仁王像はともに木彫り。
江戸時代の勇渾により、写実の風を念頭において制作されたものである。
本堂
真言:おん あみりた ていせい からうん
山門から本堂までは、やや長い階段を登る。
階段を一歩一歩上がっていくと、「モォ~モォ~」と牛のような鳴き声が聞こえてきた。
ウシガエルだろうか?
この時、私は階段を踏みしめながら、幼い頃の夏の情景をしみじみと思い出していた。
急な階段を登りきると、目の前は本堂であった。
江戸時代初期(1659年)建立。
本尊は秘仏となっており、本堂裏の斜面上の収納庫に鎮座している。
この本尊「木造阿弥陀如来坐像」は、明治44年に重要文化財に指定。
大師堂
大師堂は本堂の脇に建っている。
大師堂の前に安置された「安産修行大師像」には、ある感動的なエピソードが存在する。
時は明治、大阪住吉に住む女性が妊娠した。
彼女は難産に悩んでいたが、ある夜夢の中に弘法大師が現れ、四国遍路をすすめられた。
なんとしても健康な赤子を産みたかった彼女は、大師の言葉を信じ四国遍路を始めるが、その途中ここ極楽寺までくると急に産気づいた。
「ここまでか・・・」
と、彼女が諦めかけたその時であった。
「最後までめぐりつづけよ」
弘法大師からお告げが聞こえたと同時に産気が収まったのである。
その後、何事も無く結願し帰宅したら、男子を無事に出産することができたという。
この霊験に感激した彼女は、大師への感謝の念を込め、この安産大師像を奉納したそうだ。
境内の見どころ
願掛け地蔵
仁王門を潜って左手に「願掛け地蔵尊」がある。
お地蔵さんの真言を唱え、自分も精進努力すれば、必ず願いが叶うそうだ。
唱えるだけで極楽浄土に行けるとされる「南無阿弥陀仏」に比べ、現実的な地蔵さまである。
地蔵の前には、何故か大量のコップが置いてあった。
・・・雨漏りでもしているのだろうか?
雲海の浄土
よく手入れされた日本庭園。
薬師堂
本堂・大師堂へ上がる階段の手前にある。
江戸時代末期建立。
長命杉
弘法大師手植えと伝えられる樹齢約1200年余りの杉。
樹高30m以上にも及び、幹の周囲は6mを越える。
千年以上の風雪に耐えた老杉の霊気を受けると、長寿だけでなく病気平癒・身体健全・諸願成就が叶うと言われている。
鳴門市天然記念物。
極楽寺へのアクセス
〒779-0225
徳島県鳴門市大麻町檜字段の上12
その他情報
宗派:高野山真言宗
本尊:阿弥陀如来(伝弘法大師)
真言:おん あみりた ていせい からうん
ご詠歌:極楽の 弥陀の浄土へ 生きたくば 南無阿弥陀仏 口ぐせにせよ
駐車場:普通40台・大型10台・無料
宿坊:あり(150人)
HP:http://www.tv-naruto.ne.jp/gokurakuji/
前後の札所
1 霊山寺 -- (1.4km)-- 2 極楽寺 -- (2.6km)-- 3 金泉寺
by.ひだりゅー
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